Café de Geneviève

気が向いたら

スーパー

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週に何回かスーパーに買い物に行く。

その時、持ち帰り専用買い物カゴかレジ用エコバッグを持っていく。

会計の時、レジの人がとてもキレイにカゴに詰めてくれる。

パズルのようにピッタリと入れる人もいるし、

ふんわりと入れる人もいる。

 

それで思い出すのが数年前のイタリアのスーパーでの買い物。

そこはレジの台はベルトコンベアになっていて、レジの人は椅子に座っている。

早速品物を乗せると、前の人の品物と区別が付くように黄色い仕切り棒を置かれる。

この時チラッとレジの人が見てくるので「Buon giorno(こんにちは)」なり

「Buona sera(こんばんは)」なり言う。

ベルトコンベアに品物を次々と乗せていく。

レジの人は椅子に座ったまま、流れてくる商品を一つ一つ手に取りスキャンする。

スキャンした品物はレジの向こう側のベルトコンベアに置いてゆく。

全部スキャンしたら会計になる。(その間もベルトコンベアは動いているので品物はどんどん流れて端に溜まっている。)

日本のレジと違いお釣り受けみたいなものは無い。

現金を渡すと当然お釣りを返されるのだが、なんと!客からレジを守るプラスチックの仕切りカバーの上の平らなところにこの時は置かれた。(前の人もそうだった)

そしてなぜかコインは全部裏にして返してくる。つまりいくらなのか判らない。

ここは外国なので、信用してそのまま受け取ってはいけない。

レシートに書いてあるお釣りの金額をしっかり見てから、

(ここ大事!)”置いてある場所で”全部のコインを表にし、間違いがないかゆっくり確実に確認する。

自分の後ろに客が並んでいて、もう次の人の分をスキャンしていても気にしてはいけない。

もし違っていたら、お釣りに触らないで「違う」と言いながら指差しをする。

言葉がわからなくても、こういう時は相手に間違いなく伝わるのである。

レジの人が隣のレジの人に何だか叫んでいても気にしない。

そうして不足分が正されたら、もう一度確認し間違いなければ、ゆっくり焦らずお財布に入れ

「Grazie(ありがとう)」と満面の微笑みで礼を言う。

それからベルトコンベアの先で溜まっている品物を手持ちの買い物袋に入れ、お店を後にした。

 

またある時、車椅子の女性が膝の上に少しの品物を乗せてレジにやってきた。その人は列に並んでいた人たちを追い越して、次の次に順番が来るであろう韓国人の女性の体に車椅子を使ってトントンしていた。女性は連れの人と話していて気がつかないようだった。そこへ店の男の人が急いでやって来て韓国人の女性に何か話しかけ、無事、車椅子の女性は会計して去っていった。イタリアには身体に障害のある人を優先させるマナーがあるのだろうか。あるとしたらとても素敵なことだと思う。